3月の特集「FSSC22000について」
みなさんはFSSC22000という国際規格をご存じですか?
米心石川の精米センターと炊飯加工センターは2018年より
食品安全マネジメントシステムに関する国際規格FSSC22000を取得しています。
今回はFSSC22000のご紹介を通して、米心石川の工場の安全性を少しでも知っていただけるように
下記の流れでFSSC22000を簡単にご紹介します!
① FSSC22000とは?
② ISO22000とFSSC22000の違い
③ HACCP(危害要因分析重要管理点)とは?
④ ISO/TS22002-1とは?PRP(前提条件プログラム)とは?
⑤ 追加要求事項とは
①FSSC22000とは?
「FSSC」とは食品に関する国際規格の一つで、
Food Safety System Certification(食品安全システム認証)の略です。
衛生管理意識の基準は人・環境によって異なります。
例えば掃除をしたとき、自分ではきれいにしたつもりでも、明確な掃除のルールがなければ人それぞれ衛生意識は異なるので、
掃除をきちんとした(きれいになった)ことを証明することは難しいと思います。
そこで、FSSC財団は
国際的に通用する一定の衛生基準とそれを管理するための仕組みに関する規格(=FSSC22000)を作りました。
FSSC22000は「ISO22000」と 「ISO/TS22002-1」と「追加要求事項」で構成されており、
認証を受けるには要求事項(=細かく明示された高度な食品安全管理基準)を満たした
製造工程・出荷工程・衛生管理工程などの様々な工程の仕組みを構築し、審査に合格して初めて認証を受けることができます。
▶次項より、「ISO22000」「ISO/TS22002-1」「追加要求事項」について順番にご紹介していきます。
②ISO22000との違い
ISO22000はFSSC22000と同じ食品に関する国際規格で、
「衛生管理手法のHACCP」に「高品質な製品の生産を維持することを目的とした品質マネジメントシステム(ISO9001)」を合体させたものです。
FSSC22000とISO22000は全く別のものではなく、ISO22000をもとに、ISO22000をさらにパワーアップさせたものがFSSC22000と考えるとわかりやすいです。
また、ISOには幅広い商品製造の国際規格が存在しますが、
FSSCは食品小売業界が中心となって設立したGFSIという団体からも承認されている(GFSIの定める食品安全規格と同等な有用性が認められている)ため、より食品安全に特化した規格とも言えます。
③ HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point:危害要因分析重要管理点)とは?
HACCPは衛生管理手法の一つで、2021年6月より食品事業者の導入が義務化したことで注目を集めています。
HACCPとは、製造工程上で食品事故を起こしてしまいそうな危害要因を分析・把握(HA)し、危害要因を取り除くための管理体制を整える(CCP)考え方のことです。
HACCPには「7原則12手順」があり、この原則・手順(考え方)に則って
HACCPプラン(=マニュアル)を各企業で作成・運用し製造工程内の継続的な安全性を維持しています。
FSSC22000およびISO22000は、HACCPの考え方を軸に、製造工程以外の工程範囲の管理や、HACCPよりも厳しく危害要因の管理も
しなければいけないことに加え、クリアしなければいけない要求事項が明示されています。
④ISO/TS22002-1とは?PRP(Prerequisite Program:前提条件プログラム)とは?
ISO/TS22002とは、食品に関わる事業向けの前提条件プログラム(PRP)の国際規格のことです。シリーズ化されていて、カテゴリ(分野)別に現在6種類の仕様書があります。
ISO/TS22002-1は食品製造向けのプログラムで、ISO22000で要求する前提条件プログラム(PRP)の設定方法をさらに詳細に具体的に明示されており、
4-18章で構成され4-13章まではISO22000と同じ内容ですが14-18章は新たに追加された独自の内容になっています。
PRP(前提条件プログラム)とは、危害要因を管理・減少させるために大前提となる最低限のルールのことです。
イメージとしては、一般的なレシピ本の調理手順には載っていないけど、
衛生的な調理をする上で大切なこと(手を洗う、清潔なキッチンで清潔な調理器具を使うなど)の手順書のようなもので、
5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)もPRPの一つです。
⑤「追加要求事項」とは?
FSSC財団が発行する規格で、時代のトレンドに対応できるように毎年更新され、数年に1回大幅な改定が行われます。
そこで、米心石川では普段から工場内の巡回や情報共有・カイゼン活動を実施し、
仕組みの見直しを都度行うことで、常に最新の食品安全管理基準を満たした工場を維持しています。
いかがでしたか?FSSC22000の紹介を通して
少しでも米心石川の安全安心への取り組みについて少しでも知っていただけたでしょうか?
米心石川では、これからも最新の食品安全管理基準を満たした工場で、みなさまに安全・安心な商品をお届けできるよう尽力いたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。